Case study研究事例

Case study list研究事例一覧

小児科分野pediatrics

テレメトリー式心電送信機duranta®を用いた心電図モニターが有用であった2例

クライアント名聖マリアンナ医科大学様

聖マリアンナ医科大学 小児科病院教授 麻生 健太郎先生

ご専門 ⼩児循環器、川崎病
資格 ⽇本⼩児科学会専⾨医・指導医
⽇本⼩児循環器学会専⾨医
⽇本成⼈先天性⼼疾患学会認定暫定専⾨医

動悸や胸痛などを主訴として外来を受診する小児は少なくありません。 症状が生じたそのときに心電図が記録できれば適切な診断がつく可能性は高くなりますが、いいタイミングで検査が行える可能性は低く、結果として「…の疑い。」といった曖昧な診断が残りがちになります。 テレメトリー式心電送信機durantaは、電源を入れて本体を胸に貼り付けるだけで良好な波形を得られ、遠隔でのリアルタイム確認のみならず、サーバーに保存された心電図波形を後日確認することも可能です。 使用方法は極めてシンプルであり、学童期以降なら1人で装着でき、動悸などの症状が生じたそのときの心電記録が可能です。

症例1 : 10歳 / 男児 / サッカークラブに所属

当院での12誘導心電図も異常所見は確認できませんでした。 またトレッドミル運動負荷でしっかり負荷かけましたが不整脈は誘発されませんでした。 もう一度ホルター心電図を行いたいと提案しましたが、装着、着脱のため何度も病院に来なければならないことや装着中に不整脈が生じず診断がつかない可能性が高いことを理由に検査を拒否されました。 そこでdurantaを2週間貸出すことにしました。 貸し出している期間に動悸があり、まさにそのタイミングでの心電図が記録でき、動悸の原因は発作性上室性頻拍であるとの判明しました。

症例2 : 13歳 / 男児

当院で行った心電図は左軸偏位、右脚ブロック型の心室頻拍(VT)を呈しており、胸部X線で心拡大を確認しました。その後ベラパミル感受性心室頻拍と診断し、VTに対する治療をおこないました。 入院後、VTの頻度が減ったところで一旦外泊としました。 外泊中はdurantaを貸し出し、動悸を自覚するときや体調が優れないときは装着するように指示しました。帰棟後本人に確認したところ、病院に帰ってくる前日の体調が優れなかったとのことでした。duranta装着中の履歴を確認したところ9時、11時にVTを確認しました。このまま退院させるのは危険であると判断し、カテーテルアレーションを行いました。 不整脈診断と重症不整脈に対するモニタリングにduranta®を用い、その有用性・可能性を実感しました。 本装置が普及すると診断がつかない小児の動悸や胸痛症例は減るのではと思いました。 入院、外来患者の心電図、遠足や修学旅行中のモニタリングなど本装置が有効に利用できるシーンは数多くあると思われます。 小児科領域でのduranta®の普及が待たれます。